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「安保法」の効果と、今後の課題

「安保法」は9月19日未明、ようやく参議院を通過して成立した。これまで、米国内では、「米国は日本を守ってやるのに、日本は米国を守ってくれない。これは、不公平だ」との根強い批判があったことから、安保条約は、所詮、「空証文」ではないかとの懸念が付きまとっていた。

 

しかし、かなり限定的とは言え、集団的自衛権の行使が可能となったことにより、この空証文は、一転して、実効性のある「真の証文」となり、中国に対する抑止力は飛躍的に高まった。

 

また、日本が世界的規模で質の高い軍事的貢献をこれまで以上に果たすことにより、より一層、日本の外交に重みと厚みを与え、これが、日本の味方を増やすことに繋がり、国際的地位を向上させる。

 

そうすれば、中国は尖閣に対して軽々に軍事的な挑発が出来なくなる。もし、そのようなことをすれば、確実に、米国の軍事介入を誘発するだけでなく、世界中から非難を受けて孤立することになるからだ。

 

世界の平和と安定に軍事面でも貢献することによって、世界を味方に付ける、これが、「真の抑止力」なのだ。

 

一方、米国は日本との軍事同盟が実効性あるものになったことにより、中国や中国への傾倒が著しい韓国に対する立場を更に強化することができた。

 

この成果は、9月25日に予定されている習近平の訪米に遺憾なく発揮されることだろう。韓国に対しても、朴大統領の訪米時、在韓米軍撤退(+経済制裁)かTHAAD受け入れかの二者択一を、これまで以上に迫ることになるであろう。

 

また、中国の脅威に晒されているASEAN諸国、とりわけ、ベトナムやフィリピンにとっては、米国と日本が共同で、南シナ海に対する軍事的関与を強化してくれることは大歓迎だろう。

 

台湾にとっても同様だ、東シナ海における日米両軍の連携強化は、台湾防衛にとってもプラスになるからだ。

 

このように、安保法は、尖閣のみならず東シナ海南シナ海における中国の海洋進出を抑制するための、有効な手段としての役割が期待できるのである。だからこそ、ASEAN諸国や台湾は、安保法の成立を歓迎したのである。

 

それにしても解せないのは、翁長知事の反応だ。中国の脅威を日常的に肌で感じている石垣島市長は成立を歓迎したのに、肝心の知事は「沖縄の負担軽減につながらず、禍根を残す」と発言した。

 

尖閣や沖縄の安全保障に直結する法律であるにも関わらず、それを否定し、このように中国を利する反応をすることは、「どこの国の知事だ!?」と問わざるを得ない。これを国賊と言う。

 

問題は、具体的にいかに実行あらしめるかだ。今後、関連法や諸規定が整備されていくことになるが、最大の問題は、自衛隊の強化と処遇の改善だ。

 

自衛官の数はもっと増やさないと、現在の数ではとても対応できないだろうし、予算も増やさなければならない。

 

もっと大切なことは、殉職(戦死)自衛官の遺族に対する生活保障や顕彰、身体的障害を負った自衛官に対する生活保障制度をしっかりと整えることだ。

 

これを怠ると、現実に殉職者出た場合、現場の自衛官は激しく動揺し、士気は低下し、海外に派遣することは困難となるであろう。

 

自分が死んだら、家族は路頭に迷い、あまつさえ、自分も殺人者の汚名を着せられるのでは、いくら、国家の為とはいえ、誰も行く気にはならないだろう。

 

殉職者の顕彰のありかたについても再検討が必要だろう。現在は、市ヶ谷の防衛省の一角に顕彰碑を立てているが、これは、あくまでも訓練などで殉職した自衛官に対するものであり、防衛省が主催して顕彰行事を行っている。

 

しかし、海外で殉職したとなると、国家のために命を捧げたのであるから、国が主催して、国民全体で顕彰する必要が生じて来る。それが、殉職した自衛官や家族の名誉にもなるのだ。

 

そうしたことが出来る施設は、靖国神社しかない。殉職した自衛官も、国家のために殉じた先輩達と同じ扱いを受け、そこに祀られることは本望であろう。

 

A級戦犯(そもそも、戦死していないのに、ここに祀るのは筋が通らない)は分祀して、靖国神社は国が管理し、天皇陛下がお参りできる環境を整えることだ。「仏作って魂入れず」になっては、なんのために苦労して作った法律かということになりかねないからだ。

 

野党を始め、国民の間では、「憲法違反」「戦争法」との批判が根強く、廃案を求める声が多くあるが、肝心かなめの、その役を担う自衛官がやる気をなくしてしまえば、自衛官のなり手がいなくなれば、いくら立派な法律を作ったところで、実行できないため、自然と白紙に戻されてしまう。

 

そして、それは、日米安保条約の空文化、日米の離反、日本の国際的地位の低下、尖閣や沖縄の喪失へと繋がり、日本は滅びの坂を駆け下りるのだ。国を守る気概のない国民は、まともな国家を持つ資格など無いのだ。

 

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