振り込め詐欺をどう防ぐ?

警察や金融機関の様々な取り組みにもかかわらず、振り込め詐欺被害が止まらない。以前は、子供を装った電話で銀行にお金を振り込ませるという単純な手口だったが、最近では、現金を郵送させる、「受け子」に現金を受け取らせるなど、手口が一段と巧妙化しており、有効策がないのが現状だ。

その一方で、防犯カメラが至る所に設置され、犯行現場や犯人の動向がしっかりと撮影されるようになり、摘発もやりやすくなった面もあるようだ。

こうした悪質な詐欺被害にあわないためには、自己防衛しかない。当事者が騙されないようにすることだ。

私は、携帯でも固定電話でも、登録していない番号からの電話には出ずに、留守電に要件を残してもらうようにしている。登録機能のない固定電話でも、出ないようにし、留守電に要件を入れてもらうことだ。

もし、本当に実の子供からの電話であれば、留守電に要件を残すはずだから、その場合は、改めて、こちらから電話を掛ければ良い。多少の手間はかかるが、何百万円もの大金を搾取されて悔しい思いをするよりもましだ。

振り込め詐欺に限らず、不動産や怪しい商品の勧誘などの場合は、たいていは、留守電に要件を残すことなく電話を切るため、無用なトラブルに巻き込まれることは防ぐことができる。

振り込め詐欺は、まず、電話から始まるので、その電話に出さえしなければ、引っかかる可能性はゼロとなるのだ。

それよりも驚くのは、多くの親が、簡単に引っかかって、何百万円もの大金を安易に「受け子」に渡していることだ。

大切な老後資金は簡単に引き出せないよう定期預金にしておくと、一呼吸置いて、直接、子供に電話をすることによって、それが、本当なのか嘘なのかを確認する時間的余裕も生まれるであろう。

また、たとえ子供がお金に関わるドラブルに見舞われても、簡単に、大金を提供しないことだ。いくら可愛いとはいえ、成人した大人がしでかした不始末は、原則、自己責任で処理させるべきであろう。

どんなに子供の面倒を見てやっても、親が金銭的に困った時に、子供が自腹を切って助けてくれる可能性は、ほぼゼロなのだから。

親子であっても、財布は別と明確に区分していれば、安易にお金を出すことは防げるのではないだろうか。

ホームセキュリティの必要性