すごいぞ地熱発電

福島第一原発の事故を契機として、 再生可能エネルギーが脚光を浴びているが、その代表例が、太陽光発電風力発電だ。しかし、この2つの難点は天候や気候に影響されるため、電力の安定供給という観点からすれば難点がある。

ところが、同じ自然の恵みでも、地熱発電は昼夜、年間を通じて安定しており、世界3位の地熱資源大国でもある日本にとっては、まさに打ってつけのエネルギー源だ。

開発規制やコスト面から長く進展がなかったが、開発制限の緩和など、ここにきて、地熱開発が俄然注目されるようになった。

地熱は石油や天然ガスと異なり、純国産でしかも無尽蔵で二酸化炭素の排出もほぼゼロ。そして、天候に左右されないため、発電所稼働率は太陽光12%、風力20%に対し70%にも上る。

地熱発電のコストは石炭火力や原発の2~3倍と試算されるが、再生可能エネルギーによる電力の全量を電力会社が固定価格で買い取る制度が始まり、普及へ確実に弾みがついた。

  また地熱資源の8割は国立・国定公園内に集中しており、景観や生態系、 生物多様性への悪影響を懸念して、昭和47年から開発が制限されてきたが、東京電力福島第1原発事故などを受けて環境省規制緩和に踏み切った。

長崎県雲仙市小浜温泉では、「温泉発電所」の本格的な実証試験が始まっており、また、秋田県湯沢市の山葵沢発電所が7年後の運転開始を目指し、環境影響評価に入っている。

エネルギー安全保障の観点からも地熱資源の更なる活用が望まれる。

太陽光発電を設置するメリットとは